毎年5月の中旬に開催されている大垣祭りが今年も5月12、13日に行われ、水都大垣に夏の訪れを告げました。
爽やかな天気に恵まれた初日の「試楽」では、午前8時半頃、大垣八幡神社に13両の軕が集まり奉芸を披露。
その後、大垣市役所前の特設会場へと移動します。
大垣祭りは370年以上も続く大垣八幡神社の例大祭。
平成27年に国重要無形民俗文化財に指定、平成28年には「大垣祭りの軕行事」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、世界から注目を浴びています。
祭り当日、市街地には所狭しと並ぶ500以上もの屋台と、道路を埋め尽くすほどのお客さん!
子どもたちが嬉しそうに屋台の食べ物を頬張る様子が微笑ましく、街は朝からお祭りムード一色です。
大垣祭りは東海でも有数の露店出店数を誇るお祭りとしても知られています。
今年は2日目があいにくの雨だったことで、お客さんは昨年に比べると7万人少ない22万人でしたが、大垣市制100周年の節目の年ということもあり、大いに賑わいを見せました。
祭りの見所は、何と言っても東西の祭礼文化が混ざり合った独特の軕(やま)。
大垣祭りに初めて軕が登場したのは、1648年に戸田氏鉄公によって大垣八幡神社が再建された時だと言われています。
これまでに天災や戦火で焼失してしまったものも少しずつ修復、再建され、平成24年、70年ぶりに全13両が出揃いました。
それぞれの軕に施された豪華絢爛な装飾と、精巧に作られたからくり人形が細かな動きで織りなす物語に魅了されます。
(軕について詳しく知りたい方はこちらのインタビュー記事をご覧ください。
試楽では大垣市役所前の特設会場に到着すると、市役所に向かって掛芸を披露。
かつては、大垣城で大垣藩主に向けて掛芸が披露されていましたが、現在はその役を大垣市長が担っています。
大勢の来賓が見守るなか、次々とからくりや舞いが繰り広げられ、その度に大きな拍手喝采が湧き上がりました!
掛け芸が終わると、それぞれの軕は市内に散り散りに。
お囃子を鳴り響かせながら街を巡ります。
幼い少女たちも、軕の上で優雅に舞い踊り、稽古の成果を披露。
大人顔負けの見事な踊りを見せてくれました!
そして、日が沈む頃に13両の軕は再び大垣八幡神社に集結。
提灯が一斉に点灯し、いよいよ夜宮の幕開けです!
無数の提灯をゆらゆらと揺らしながら軕が練り歩く幻想的な光景は、沿道の見物客の視線を引きつけて離しません。
クライマックスでは、軕を回転させる迫力あるパフォーマンスに、祭りの熱気は最高潮に!
2日目の本楽はあいにくの天気となりほとんどの進行が中止となりましたが、軕を持つ各町内では、雨天対応としてそれぞれ踊りやからくり芸を披露し、大垣まつりを心待ちにしていた見物客をもてなしました。
こうして、2018年の大垣祭りは無事幕を閉じ、軕は軕蔵の中でまた来年の出番を待ちます。
来年もまた、新緑の大垣で活気ある祭りの光景が見られることが今から楽しみです。
ぜひみなさんも足をお運びください!
大垣祭り
2018年5月12日 日程 《試楽》
時間 | 内容 | 場所 |
---|---|---|
8:45〜9:30 | 奉芸 | 八幡神社前 |
9:30〜12:00 | 掛芸披露 | 大垣市役所前 |
12:00〜18:30 | 出軕自由巡行 | 旧市内一円 |
19:00~21:00 | 夜宮 | 八幡神社前~龍の口橋 |
2018年5月13日 日程 《本楽》(雨天のため一部の内容は中止となりました。)
時間 | 内容 | 場所 |
---|---|---|
8:45~10:50 | 奉芸 | 八幡神社前 |
10:50~17:10 | 出軕巡行・西回り | 旧市内一周 |
16:20~17:10 | 大垣まつり行列 | 新大橋交差点から八幡神社前 |
19:00~20:10 | 夜宮 | 八幡神社前から龍の口橋 |
20:45~21:00 | お頭渡しの儀 | 八幡神社拝殿 |
住所
〒503-8550
岐阜県大垣市北方町5丁目50番地
岐阜協立大学内
開館時間
10:30a.m.-4:00p.m.
休館日
原則として、土・日・祝日、展示切替の準備期間
※岐阜県西美濃地域に暴風警報が発令されますと、ご利用の皆様の安全確保のため、その時点から臨時休館となりますので、あらかじめご了承ください。